コンテストで優勝したビールを再現醸造する「横綱醸造」。旧ロコビア時代の2005年から始まったこのプロジェクトも今年で8回目になりました。
諸般の事情により今年醸造したのは2012年の横綱である「ミルクスタウト」。醗酵は順調に進み、今週中には醗酵タンクから製品タンクに移される予定です。
さてこの「ミルクスタウト」BJCPスタイルガイドラインでは13B.スイート・スタウトに該当します。スタウトと言うとギネスに代表されるアイリッシュ・ドライ・スタウト(BJCPの13A)を連想する方も多いと思いますが、「ミルクスタウト」はそのイングランド版に相当するようです。
両者の諸元を比べてみるとSRM(色)は大きく変わらないものの、ミルクスタウトの方がIBU(苦味)が低く、初期比重がと終了比重が高いことがわかります。また初期比重と終了比重の差がドライスタウトに比べて小さいことも特徴で、非醗酵の糖が結構残ることになります。
この残糖分を出すためには各社様々な工夫をしているようですが、横綱2012では一番メジャーな乳糖(ラクトース)を加えることと糖化温度を高めの67℃に設定することで達成させました。
モデルとなるビールは非常にスムーズでボディもある素晴らしいビールで、まさに総合印象にあるように「非常に濃く、甘い、フル・ボディでわずかにロースティなエール。多くは甘くしたエスプレッソの様。」でした。これをどこまで再現できるかわかりませんが、来月には皆様にお届けできる予定ですのでお楽しみに!
2013年12月03日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/81811559
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/81811559
この記事へのトラックバック