題目は久しぶりに「ケルシュ」。 たしかずいぶん前に一度やったような記憶もありますが、もう忘れてしまいました。 せっかくなので当社フラッグシップ「香りの生」も一緒にテイスティングしてもらいました。
写真がテイスティング(もちろんブラインド!)したビールたち。 左から Carlton Lagered Ale、 Sakura Kaori-no-Nama、 American Blonde、 Easy Day Kolschの4種類。 ケルシュと言いながら本場ケルン産の製品はなかったので、ケルシュ・タイプとでも言うべきでしょうか。
以下、テイスティングノート。 「点数」はFB担当が付けた点数、「平均点」は参加者(8人)の平均点です。 (どちらも50点満点)
Carlton Lagered Ale (点数31、平均点29)
スカンキーな日光臭。若干酸化臭もあり。 クリアーで金色のボディ、細かい泡だが持ちはそれほど良くない。 モルティ。若干カラメル由来の甘味。その分ホップのキャラクターもちょっと強めだがバランスは良い。 フィニッシュはドライであるが、クリスプ感に欠ける。 ミディアムボディでアルコール感もある。 全体的に重くスタイルからは外れていると思う。 保存状態に難あり。
Sakura Kaori-no-Nama (点数38、平均点40)
エステルのフルーツアロマ。ホップアロマは無し。 クリアだが若干濃い金色。細かい泡で持ちはそこそこ。 モルティでソフトな飲み口。ドライでクリスプな後味。 苦味はほとんどないが若干ホップのキャラクターを感じる。 強めの炭酸でミデアムライトなボディ。 少しエステルが強い印象だが、どの要素も突出せず控えめにバランスしている。
American Blonde (点数26、平均点26)
フルーティアロマが強烈。その背後にモルティなアロマを少し感じる。若干硫化物。 持ちの良い細かく白い泡。金色のボディであるが、濁りあり。 ホップキャラクターが強くフィニッシュに柑橘系のホップフレーバーが残る。 ミデアムボディで後味に若干渋味。 ホップが強くスタイル的にはケルシュから外れると思う。
Easy Day Kolsch (点数35、平均点37)
ホップ由来と思われるスパイシーな香り。少々エステルアロマもある。 クリアで金色。細かい泡で持ちも良い。 ソフトな口当たり。 モルティでホップキャラクターもありバランスは良い。 白ワインのようなネルソンソービンを思わせるキャラクター。 ミデアムライトなボディ。炭酸も強めで爽快感あり。 バランスよくできたケルシュだと思うが、柑橘系のホップキャラクターはこのスタイルには不適切。
以上の結果からBest of ShowはSakura Kaori-no-Namaに決定しました。(パチパチパチ)
自社製品それもフラッグシップがBest of Showに選ばれたのは大変嬉しいことでしたが、劣化した製品を飲んで少し考えさせられたこともありました。 日光臭は光が原因ですから、この劣化は輸送又は販売時によるものだと推測され、同様な問題がいつ自社製品にも同じようなことが起こるかわかりません。 決して安くはない製品を購入して頂くお客さんのためにも、販売店さんと一層の信頼関係を築いて行く必要をあらためて考えさせられた勉強会でした。