2014年02月24日

2014年2月の勉強会

先月はウィスキーセミナーに振り替えたので二か月ぶりの勉強会。ブラインドでスコアシートを書くこの勉強会も今回で38回目となりました。

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今回のお題は「オクトーバーフェスト/メルツェン」。左からBrew Dog Pilsen LagerKarl Strauss OktoberfestIrlbacher Festbierの三種類。ラガーは普段あまり飲まないので、かなり難しいテイスティングとなりました。以下、テイスティングノート。「点数」はFB担当が付けた点数、「平均点」は参加者(5人)の平均点です。(どちらも50点満点)


Brew Dog Pilsen Lager
(点数27、平均点28)
ホップのアロマが支配的だが背後にモルトの甘い香りあり。
赤みがかった濃い金色。細かく固い泡。クリアー。
フレーバーもホップが支配的でフィニッシュまでずっとホップが残る。モルティ感もあるにはあるがホップにマスクされてしまいあまり感じない。
中程度の炭酸。ミディアムライトのボディ。
明らかにスタイル外れ。

Karl Strauss Oktoberfest
(点数38、平均点36)
甘いメラノイジン的なモルトのアロマ。ホップのアロマは無し。
クリアーなボディ。細かい泡だが少ない。濃い金色のボディ。
モルティな甘さだがフィニッシュはドライ。ホップの苦味は中程度だが少々渋い。
ミデアムライトボディ。
飲み飽きしないメルツェン。

Irlbacher Festbier
(点数32、平均点31)
モルティーで甘いアロマ。スパイシーなホップの香り。
薄い金色。細かい泡だが少ない。
モルティ、フィニッシュはドライだがホップの渋味が残る。
炭酸は強めに感じる。フーゼルアルコールの影響かボディはミデアムくらいに感じる。
少々ボディが強めで、色などはスタイルから外れている。

上記のように今回のBest Of ShowはKarl Strauss Oktoberfestとなりました。
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2014年02月22日

60シリングが珍しい理由

現在出荷中のスコティッシュ・ライト・60シリング「スコティッシュ\220-」は飲んでいただけましたか?たぶん本場に行かない限り、日本でこのスタイルのビールを飲める機会はなかなか無いと思いますので、見つけたら是非一度お試し下さい。

先日のJBCF2014でお披露目した時からビールマニアの方々より「珍しい」とか「マニアックすぎる」とか味云々よりもスタイルそのものに対するコメントを多数いただきました。FB担当自身も「まず他社さんは造りません」と宣伝していますがその理由を書きたいと思います。

スコットランドを代表するエールには大きく分けてスコティッシュ・エールとスコッチ・エールがあります。「スコティッシュ」も「スコッチ」も同じような意味で「Scottish」を引くと「=Scotch」なんて書いてある辞書もあるくらいです。しかし、ビールに関して言うとスコッチ・エールは別名ウィ・ヘヴィと呼ばれるスコットランド風高比重ビールを指すのに対して、スコティッシュ・エールはそれよりは軽いエールを指します。

BJCPのスタイルガイドラインによるとスコティッシュ・エールは軽いものから順に以下の3種類あります。
・スコティッシュ・ライト60/-
・スコティッシュ・ヘヴィ70/-
・スコティッシュ・エクスポート80/-
スタイルにある「nn/-」は「nnシリング」の意味で、かつてビールの強さによって値段が決まっていた名残だそうです。今回、ロコビアで仕込んだスコティッシュ・エールは最も軽い60シリングと呼ばれるもの。BJCPのスタイルガイドラインによれば、

OG:1.030-1.035、FG:1.010-1.013、IBUs:10-20、SRM:9-17、ABV:2.5-3.5%

と色以外全てが低いレベルにあるエールだということがわかります。アルコールが低いのでビンやカン等での流通には向かずパブでの提供がメインとなります。これはイングランドの「マイルド」と同様、本場スコットランドでもカスクで提供されるだけのようです。このためスーパーなどには並ぶことは無いので、仮にスコットランドに行っても目にする機会はそれほど多くないと思われます。これがマイナーなスタイルになっている大きな要因でしょう。

また全てが低レベルであるということは主張するものが無く「ウリ」となる部分が見えにくいということです。IPAなら「柑橘系ホップがガツンと利いた…」とか魅力的な宣伝文句がいくつも出てくるのに対して、スコティッシュライトを売ろうとしても「本場スコットランドの…」と言ったような言葉しか思い浮かばず(FB担当のコピーライト能力の低さも手伝って)商業的には売りにくい製品となります。

さらにこのスタイルはブルワリーの技量も試されます。IPAとかフルーツビールなら大量に投入するホップや果物が他のアロマやフレーバーをマスクしてくれるので、多少のオフフレーバーは問題とならない場合が多々あります。しかしスコティッシュライトのような全てが低レベルでバランスするようなスタイルでは、僅かなオフフレーバーが製品全体に影響してしまい、大きな問題となります。
(これはケルシュと共通する特徴なので、長年ケルシュを造り続けている当ブルワリーの最も得意とするところです。)

以上をまとめると、非常にマイナーなスタイルで特徴が無く商業的に成功するか分からない上、技術的にもハードルの高いスタイルと言うことになります。経営者の立場なら、いくら現場のブルワーが「造りたい」と行ってもゴーサインを出すのは躊躇しそうですよね?これがFB担当が他社が作らないだろうと思っている理由です。

「それじゃ、ロコビアは経営のことを考えていないのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかも知れませんが、そんなことはありません。むしろこう言うスタイルを造ることこそロコビアの使命でありミッションとして掲げている「本当のビール味を届ける」が意味するところなのです。

商業的に難しいビール、技術的に難しいビール等々、まだまだ知られていないスタイルが沢山あります。時間はかかるかも知れませんが、ひとつでも多くの未知なるビールを皆さまにお届けできたら良いなと考えています。

【追記】
検索をかけてみると、以前ベアードさんでもスコティッシュ・エールを造ったことがあるようです。
http://bairdbeer.com/ja/blog/archives/2101
彼らの言うところの40/-は19世紀のスコティッシュ・エールでの強さの表記を使っているようで、BJCPが定義している表記とはズレがあり、この製品がここで言うところの60/-よりも弱いということはありません。
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2014年02月19日

デンバーに向けて出発!

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ビールのオリンピックとも呼ばれているWorld Beer Cup。隔年開催のため新ロコビアになってから初めてのエントリーです。
弱小ブルワリーにとっては予算捻出も厳しいため、今回エントリーするのはフラッグシップの「佐倉香りの生」のみとなってしまいました。

審査が行われるのは4月上旬なのですが大きいコンペのため一ヶ月以上も前に送らないとなりません。フレッシュ感が売りの「佐倉香りの生」には少々不利な条件なのですが、これはアウェイでの戦いと割り切るしかありません。

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4月上旬には良いお知らせが届くことを願って…
タグ:WBC
posted by FB担当 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ロコビア

2014年02月17日

春の新作

延び延びなっていた春の新作の仕込みが無事終わりました。

当初12月に仕込んで先日のJBC2014に持っていこうと思っていたのですが早々に断念。続いて1月末に仕込む計画を立てたものの他の作業に追われこれもあえなく延期に。JBC2014が一段落先週末(2月8日)仕込もうと思ったら大雪のため断念。そして今週、土曜日に仕込む予定が雪のため一日延期となり、ようやく仕込むことができました。

今回の新作は「クラシック・アメリカン・ピルスナー」。ちょっと聞きなれないスタイルですが誤解を恐れず思いっきり簡単に言うと「昔アメリカで飲まれていたピルスナー」です。スタイルの解説は近いうちにこちらに書きたいと思っていますが、手っ取り早く知りたい方はスタイルガイドラインをご覧ください。
http://beerstyles.jp/styles.php?category=2&subcategory=3

たぶんこのスタイルのビールを造ろうと思うブルワリーはあまりないと思います。最大の理由はこのスタイルに必須のトウモロコシや米を処理する「シリアルクッカー」という釜を持っているブルワリーがほとんどないからです。もちろんロコビアにもありませんが、細かい話を書き出すと長くなるので、そこは趣味的ビール職人の創意工夫でシリアルクッキングを行ったとだけ述べておこうと思います。(時間があればそのあたりも書きたいです。)

下の写真はスパージ前のロイターでの写真です。

corn.jpg

黄色っぽい部分がトウモロコシの糟です。かなりの量のトウモロコシを入れたので麦汁はコーンスープかと思うくらいコーンの感じが出ていました。ホップも割りと強めに利かせたスタイルですので、ホップ好きの人にも是非飲んでいただきたいと思っています。

ちなみに発売日はまだ決まっていませんが、醗酵が終了してから最低4週間はラガーリングをしたいと考えていますので3月下旬〜4月上旬になると思います。桜前線と同時に皆さまにお届けできるよう、酵母たちにエールを送ってやって下さい。
タグ:CAP
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